ハブリング考察

予告として、着地点は「付けといた方がええやろ」です
持論なので話半分に

以下、ありがちな話についてそれぞれテキトーに語ります
国産車+純正ホイールを基準とします

●通常走行時、センターハブはせん断荷重を受け持つか
浮いてんだから物理的に無理
タイトな純正ホイールでもハブの穴って車体側に対して0.1mmそこら大きく削ってあるのね
実際やったら分かるけどシックネスゲージとか余裕で通ります
そしてこの寸法こそが自動車メーカーが要求するセンタリング精度でも有ります、多分だけど

●同、ハブボルトはせん断荷重や曲げ荷重を受け持つか
そんなもんモロに掛けたらあっけなく折れます
ボルトの軸力で作ったハブ~ホイール間の平面上の摩擦が締結の要、これが失われると破断・脱輪待ったなし
脱線するけどワイトレの恐怖もそこにあり
そもそも、せん断荷重掛けるならボルトなんてヤワな物でなくノックピンとか打ち込みますわな
レーシングカーのセンターロックとかそんな感じじゃなかったっけ

あと強度検討書の「ハブボルトのせん断強度の安全率」なんてのが思い浮かんだ人は多分俺より詳しいのでこんな駄文読まんでも・・・


●テーパーナットだけでセンタリングは可能か
立場によって意見が別れる箇所

①機械工学の人
「センタリング出来るような構造で無い」
ハブボルトは曲がる、ナットはカタカタ動く、アテにならないことこの上ない
ほら、やたら平座ナット使いたがる自動車メーカー居るでしょ

②自動車整備の人
「結果的に十分にセンタリング出来てしまっている」
ただしハブからハブボルトが生えてる車かつ、車の状態と作業方法がまともな時のみ
これすなわち「経験則」

③ハブリング売ってる人
「出来たら困る」
そうかもしれません


●ハブの摩擦が不足した場合に起こる事象
ハブが噛んでいる場合→荷重がハブボルトとセンターハブに分散される
噛んでない場合→まるっとハブボルトに掛かる
センターハブはタイヤぶっ飛ぶまでの時間稼ぎとして機能するでしょう


●そういえばハブとホイールって全く動かないの?
基本的に動かんけど実は微細に動いてる
フレッチングでググれ
ちなみに錆とかで動きが大きすぎると異音として現れます
軸力低下や衝撃でそれどころでなく動くとめっちゃ危険


●結局の所ハブリング無かったらどうなんの
・偏心取り付けが発生しないことを”担保できない”
・トラブル時に脱輪までが早い

スズキの古い軽辺り、センターハブの突起そのものが最初から無いです
想定速度域も荷重も低いからまぁ少々いけるやろ、なんて判断でしょう


●実際どうすべき
前述の通り、ハブリングは”付けといた方がええやろ”
ただしそれ以上にトルクチェックやハブの清掃にも気を使うべきではないでしょうかね

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